本の世界を香りでデザイン
「読むアロマ」は、本の世界観を香りでデザインしたものです。
「香りで表現する」ということをはじめたのは、本の装丁や、イラストなども物語の一部としてその印象が自分の中に残っていることに気がついたのがきっかけです。
例えば「不思議の国のアリス」
アリスがチェシャ猫と意味深な会話をする場面が、ジョン・テニエルの挿絵とともにありありと思い浮かびます。
大手出版社が文豪の名作を、表紙をかえて再販するのも、本の装丁を作品の世界観を伝える大事な要素としていることがうかがえます。(数年前の太宰治の「人間失格」は、黒一色にタイトルは玉虫色という装丁でした)
一冊の本を読み終え、ふと目を閉じた時に、頭に浮かぶシーンや言葉。
心に留めるだけでなく、何か私だからできる記憶の形はないか、と試みた方法が「香り」でした。
なぜなら、香りの印象を語る言葉は、物語の感想を語るものと非常に近いものでもあったからです。
私は、小さな精油の瓶のふたをあけるたびに何度も新鮮な感動を味わいます。
物語と香りは、自分にとって心動かすもの、発見や驚きに満ちているものとして結びついたのです。
「読むアロマ」で大切にしていること
「読むアロマ」で、最も大切にしている点は、物語から受けた感動を香りで再現するということです。
登場人物でも、好きなシーンでも、セリフでもいいのですが、「なぜそこに感動したのか。心が動いたのか」を注意深く考えていきます。
星の王子さまの「かんじんなことは目に見えない」のフレーズが響いたとして、
「かんじんなこと」ってどういうこと?
「目に見えない」とは?
「目に見えるものはどんなもの?それをどう感じている?」
このように、質問をかさね、玉ねぎの薄皮をむいていくようにあなたの感じたことを丁寧にみていきます。
すると、感動の理由がより明確になり、自分にとって必要なことや大事なことが自然とフィードバックされ、「物語を通して、自分の内なる声が届けられる」ことが起こります。
そして、咀嚼された感動ポイントのエッセンスを、精油が持つ働きや精油の歴史などのプロフィールとつなげ、あなたを通して再び紡がれた【あなただけの物語】を香りで再現します。
生まれた香りは、「あなたのための香り」です。
好きなシーン、好きな言葉、好きな風景といった「感動の名シーン」を、香りで繰り返し味わうことができるのです。そしてそれは、頭・心・体を通したダイレクトな読書体験を生み、人生を動かすエネルギーになってくれるかもしれません。
記憶と感情、そして香りの深いつながり
では、なぜ香りにそのようなことができるのでしょうか。
香りは、「感情」「記憶」「イメージ」に深く働くと言われています。
以前、セミナーで「金木犀の香り」についてお聞きしたことがあります。昔住んでいた家の近所や学校の校庭、よく遊んだお寺の境内など、様々な思い出と一緒に、その頃の気持ちのお話も出てきました。
それは、とても個人的で、すべて肯定されるものです。
読書も同様に、同じ内容を読んでも感じ方はそれぞれ、そこに他者が入り込む余地はありません。
香りも読書も「感じたものを、感じたままに」
誰にも邪魔されず、個人的な感性を許されるものなのです。
「読むアロマ」で唯一正解があるとすれば、「感じたものを、感じたままに」その一言につきます。
あなたの人生の旅の案内人(ガイド)「読むアロマ」
「人生は自分を知る旅」とも言われます。
「読むアロマ」ですくいあげる「感動ポイント」は、あなたの心が動いたポイントです。
それは、読書体験から得た違う人生、未知の国、過去や未来の物語からの働きかけに、あなたの「何か」が反応したところと言えます。
すでにあなた自身、気がついていることから、まったく無意識のことまでも含めて、「感動ポイント」は、あなたを映し出す鏡です。
そして、その鏡は誰かにゆがめられることもなく、まっすぐにあなただけを映し出してくれます。
「読むアロマ」で紡がれる【あなただけの物語】は、新しい選択やビジョンを生み、あなたの望む人生の未来の道筋を描いてくれているかもしれません。
「読むアロマ」をあなたの旅の案内人(ガイド)にして、自分が信じる道を旅しませんか。